中国メディア・騰訊網は4日、「台湾史上最も悲惨な脱線事故に、どうして日本が緊張しているのか」とする記事を掲載した。

 記事は、2日に台湾東部の花蓮県で発生した列車脱線事故により50人以上が死亡し、負傷者の中には2人の幼い日本人も含まれていたと紹介。
この事故は台湾島内だけではなく、日本の社会や世論にも大きな衝撃を与えるとともに、日本の交通業界にも緊張が走ったと伝えた。

 その理由について、日本の鉄道システムの安全性は世界をリードしているものの、近年では各鉄道会社において大小さまざまな故障が起きているほか、2005年のJR福知山線脱線事故や、19年の京急線踏切衝突脱線事故など、たびたび重大な事故が発生している点を挙げた。

 また、台湾と同じような気候や地形を持つ日本では、鉄道システムが日々直面しているリスクが決して少なくないうえ、鉄道が発展してきた歴史がすでに長いゆえにインフラの老朽化も進行な問題になっていると指摘。少子高齢化に伴う保守人員の減少も相まって問題発生リスクが従来より高まっていることから、各鉄道会社がインフラの更新や安全確保に向けた取り組みを強化しているのだと伝えた。

 記事はその一例として、JR東日本が先月、新幹線設備の将来的な大規模改修に向け、これまで作業員が実施していたコンクリートの鉄筋探査を行う自走小型ロボットの開発を進めていることなどを紹介している。

 各種のインフラは、建設する以上に維持していくことに労力やコストがかかる。高速道路に鉄道と、日本はまさに老朽化しつつあるインフラの維持において大きな試練に直面している。そしてこの問題は、半世紀もすると中国にも大きくのしかかってくることになるのだ。猛烈な勢いで中国全土に建設した交通インフラを末永く使っていくためには、今から対策を講じていく必要があるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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