日本代表は5日、キリンチャレンジカップ2019でパラグアイ代表と対戦し、2-0で勝利を収めた。DF冨安健洋は、前半はセンターバック、後半は右サイドバックを務め、見事なパフォーマンスで勝利に貢献。
新たなポジションでのプレーを「成長につながる」と前向きに捉えている。

 日本は23分に大迫勇也のゴールで先制すると、30分には南野拓実が追加点をマーク。その後もボールを保持しながら主導権を握り、2-0でハーフタイムを迎えた。その前半を「ポジティブだった」と振り返る冨安だが、改善すべき点もあったという。

「アジアの戦いでは僕たちがより、ボールを持って押し込んだ展開が予想される中で、ディフェンス陣はつねにカウンター対策をしておかないといけないです。そういう意味ではパーフェクトではなかった。
クリアボールが相手に入ってしまうこともあったのでそういうシーンをゼロにしなきゃいけないです。そこは集中だったり声かけだったり、全体でできることだと思うので改善できる部分だと思います」

 後半に入ると日本は酒井宏樹中島翔哉堂安律を下げ、植田直通、原口元気、そして久保建英を投入。冨安は右サイドバックにポジションを移し、久保と縦関係でプレーした。

 試合前の時点で後半から右サイドバックに入ることを伝えられていたという冨安は、所属するボローニャで同ポジションを務めていることもあり、「違和感なくやれたと思います」と手応えを感じた様子。「(ボローニャと)まったく同じ役割を求められているわけではないですけど、戸惑いなく入れました」と頼もしいコメントを残した。

 一方で、反省も口にしている。
それは久保との連携面だ。「変化をつけられる選手なので、ハーフタイムには『走るけど使わないなら使わないでいいから』と言っていた。何本かいい関係は作れたけど、まだまだ初めてなのでもっとよくできると思います。守備のところはちょっと頑張らせすぎちゃったと思うので、声をかけて、より僕が動く形でできればよかったですね」。それは久保に限った話ではない。自身が右サイドバックに入ったときには、前を務める選手に対して「できるだけ守備の負担を減らしたい」と今後の課題を述べた。


 それでも右サイドバックのプレーは「やっていて楽しい」という。「攻撃、守備ともに今までと違うものが求められるので、それはもちろん成長につながると思います」。20歳にしてA代表のレギュラーに定着した冨安の新境地開拓は、日本代表にとって有効なオプションとなりそうだ。