―[ひろゆきの兵法~われら氷河期は[人生後半]をどう生きるか?~]―

就職氷河期世代は人生後半戦をどう生き抜くべきか? 同世代のひろゆき氏が壮大なテーマに挑む。今回のアドバイスは『「引き際」を考えずに待ち続けられる人が、最後に勝ち残っていく』その真意とは?

「待つか、諦めるか」を判断する方法とは?

ひろゆきが説く、就職氷河期世代が人生後半で「勝ち残る」方法。...の画像はこちら >>
「果報は寝て待て」なんて言葉がありますが、いつまで待てばいいのかはわからないですよね。転職活動でいい求人が出てくるのを待ったり、副業で仕事が軌道に乗るのを待ったり、勉強したことが仕事に繋がるのを待ったり……。
世の中には「待つ場面」が山ほどあります。

 そのたびに「まだ待つべきか、もう諦めるべきか」と悩むわけですが、残念ながら正確に見分ける方法はありません。よしんば大きな方向性は読めたとしても、それが来年なのか10年後なのかまではわからないものです。

 1990年代末のアメリカに「Webvan」というネットで注文した食料品を自宅まで届ける会社がありました。今なら珍しくもないサービスですが、当時はスマホどころかネットも普及しきっていない時代だったので、利用者が増える前に資金が尽き、1999年に上場したのに’01年には破産しました。その後、ネットで食料品を買う習慣が広まったのは周知の事実。方向性が正しくても、そのタイミングまで生き残れなければ意味がないという例ですね。

 一方、2ちゃんねるやニコニコ動画のように、続けているうちに通信環境や広告市場など世の中の環境が追いついて成功するパターンもあります。僕は事業で成功している人に会う機会もありますが、むしろ諦めの悪い人が多かったりします。だから「成功を待つ」とは「諦めが悪い」と言い換えてもいいのです。

 ランニングコストが賄えて生活も壊れていないなら、そのまま待ち続ければいいだけ。問題は、待つためのコストを払えなくなったときです。


「あと半年やれば当たる」と借金をしたり、「あと少しだから」と家族のお金に手を出したりして、周囲に迷惑をかけ始めたら危険です。イーロン・マスクのように借金を重ねても成功した人もいますが、それは例外なので普通の人は真似しないほうがいい。

引き際を考えなくても済む状態をつくっておく

 事前に「ここまででやめる」と撤退ラインを決めておくのもアリですが、それを絶対に守る必要もないです。状況が良くなっていれば続ければいいし、早い段階で無理だとわかればやめればいい。

 例えば副業でも、会社を辞めて毎月30万円の固定費を抱えたら、すぐに結果を出す必要があります。しかし本業を続けながら月数千円で始めれば、たとえ1年売れなくても続けられます。「背水の陣」は格好いいですけど、わざわざ自分で背後の橋を燃やす必要はないのです。

 これは氷河期世代に限らず、年齢に関係なく言えることです。引き際で見るべきなのは年齢や成功確率ではなく、続けることで自分や周囲がどれだけダメージを受けるか。だから、引き際をうまく見極めるより、引き際を考えなくても済む状態を最初からつくっておくのがいいし、そのためには余計なコストをかけない生活をしていればいい。

 諦めが悪いことが欠点みたいに思われる世の中ですけど、誰にも迷惑をかけずに続けられるなら、諦めが悪いのは別に欠点でも何でもなかったりするのですよ。

構成・撮影/杉原光徳(ミドルマン)

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【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。
東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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