◆JERA セ・リーグ ヤクルト5ー2巨人(9日・神宮)
巨人が最下位のヤクルトに敗れ、首位から陥落した。序盤にバント失敗が続いて好機を逸し、守備でも2失策とミスが響いた。
雨の中、試合を優位に進められなかった。序盤に拙攻で好機を生かせず、僅差の接戦を落とした。「攻撃のミス、細かいミスが出ちゃったから流れをつかめなかったよね」と阿部監督。最下位ヤクルトに痛恨の逆転負けで、2位に転落した。
初回無死一、二塁。3番・若林が送りバントを試みるも捕邪飛。2回は1死一、三塁から9番・赤星がバントを3度ファウルにしてスリーバント失敗の三振に倒れた。
守備でも失点につながるミスがあった。2点リードの4回1死一、二塁、赤星が内山を三ゴロに打ち取るも、三塁・坂本がファンブル。続くオスナに左前適時打を許した。7回2死二塁では失点に直結しなかったが、遊撃・泉口がゴロをはじいた。チームは直近4試合で9失策。今季23失策はリーグワーストだ。古城内野守備走塁コーチは「一生懸命やっているけど、連鎖しちゃうとなかなか止まらない。開幕の頃は良かったし、なんとか止められるようにみんなでやっていきたい」とコメント。
岡本が左肘じん帯損傷、全治3か月の見込みの重傷で7日に登録抹消。攻守でチームを引っ張ってきた不動の4番が長期離脱する事態となった。2試合連続で吉川が4番に入り、全員でカバーしようと必死に戦うが、主砲が不在だからこそ阿部監督が掲げる守りからリズムをつくる野球、少ないチャンスで確実に得点する堅実な野球が求められる。
5回無死一塁では、若林の二塁ベース付近のゴロで盗塁のスタートを切っていた一塁走者・キャベッジが二塁にヘッドスライディングして打球に当たってしまいアウトになる珍プレーもあった(記録はキャベッジの守備妨害と、若林の内野安打)。白球をよけていれば二塁は確実にセーフだった。複数の要因が絡み合い、終盤に試合をひっくり返された。攻撃、守備、走塁。それぞれに課題が残った。(片岡 優帆)