◆JERA セ・リーグ ヤクルト5ー2巨人(9日・神宮)

 今一度、原点に立ち返ってほしい、と感じた一戦だったよ。和真(岡本)がいない今、大量点は望めない。

1点を取りにいく。1点を守り抜く。勝てる試合を確実に勝つために、その大切さを改めて強く意識してもらいたい。

 神宮は雨。コールドの可能性を考えれば、いつも以上に先制、1点の重みがある試合だった。当然、阿部監督は状況を踏まえて采配を振るったけど、初回は若林、2回は赤星がバントミス。3回に相手のミスで先制はできたけど、もっと前に主導権を奪えたはずだよ。

 グラウンドコンディションの悪さもあったとはいえ、エラーも目についた。昨季リーグ最少の失策数は現状リーグ最多。4番打者を欠く中、ロースコアで守り勝っていくしかない。攻撃、守備とも、1点への意識をより強く持ってほしいね。

 先発の赤星もそう。

投球は文句なしなのに、2勝3敗と白星がのびない。バントミスに加え、6回無死一塁では、初球で岩田に二盗を許した。俊足と分かっているのに、けん制もなし。注意力が足りなかった。防げる1点を防がないと勝ちはついてこない。勝てる投手は投げるだけじゃねえぞ、と言いたいね。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)

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