◆JERAセ・リーグ 阪神1―0中日(11日・甲子園)

 阪神のドラフト1位・伊原が、母の日にささげるプロ2勝目だ。1―0の6回、2死一、三塁で湯浅にマウンドを譲ったが、その後も救援陣が「0」を刻んだ。

スタンドから母・優子さん(56)ら家族が見守るなか、5回2/3を4安打無失点の好投。孝行息子は「一生懸命頑張っているところを見てもらうのが大事。それが一番」と胸を張った。

 「ここまで野球ができているのも両親のおかげ」と感謝の思いは尽きない。母の日が近づくと優子さんに「何か欲しい物は?」と連絡し、靴を贈った。野球が本格化する小学低学年までは、毎年冬にスキー場へ出掛けるのが伊原家の恒例行事。「あまり得意じゃなかった」と苦笑いで振り返るが、いつも家族のぬくもりを感じながら生きてきた。

 湯浅、及川、石井、岩崎とリリーフ陣が虎の子の1点を守り抜き、2年ぶりの2戦連続完封勝利。藤川監督は「湯浅がよく頑張ってくれた」と難病から復活した右腕をたたえた。母の日は21年から5連勝となり、3カード連続の勝ち越し&今季最多タイの貯金6で首位をキープ。優勝した23年以来、2年ぶりにリーグ一番乗りで20勝に到達した。(中野 雄太)

 伊原の母・優子さん(スタンドで生観戦)「ハラハラしながら見ていました。

皆さんに助けてもらいながら何とか…ですね。いつも『ありがとう』の気持ちを言ってくれます。これからも一つ一つ頑張っていってほしいなと思います」

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