◆JERA セ・リーグ ヤクルト2ー1巨人(11日・神宮)
相手先発の吉村は真っすぐの質が良く、浅野以外の3安打はいずれも変化球を打ったもの。どの打者もストレートをなかなか捉えられない中、8回に浅野がしっかりと打ち返した。
調子が良くない時は対投手ではなく、対自分になってしまっていることが多い。自分の形ばかりが気になってしまうのだが、浅野は2、3軍にいた時間の中で何かをつかんだのだろう。それが何かは本人にしか分からないものだが、これだという感触がつかめたのではないだろうか。自分のスイングをできる回数が増えている。
2試合連続アーチ。まだ先発2試合とはいえ昇格して即、結果を出すのは素晴らしい。4番・岡本を欠いている現状では、やはり打力のある選手に出てきてほしい。首脳陣が誰を使おうかと迷うのではなく、黙ってスタメンに名前を書ける選手が1人でも2人でも増えてくるのが理想だが、浅野がこの活躍を続けてくれれば当然、そんな存在になってくる。(野球評論家・清水 隆行)