◆JERA セ・リーグ DeNA4-2広島(11日・横浜)

 苦しみながら、50個目の白星を積み上げた。DeNA・東は素直な心境を吐露した。

「納得のいかない50勝目でしたね」。5回8安打4四死球と走者を許しながらも2失点。黒星も通算23と球団最少敗戦数で節目の勝利に到達しても、苦笑いしか浮かべられなかった。

 自慢の制球力がなりを潜めた。3回2死から菊池に左前安打、さらにファビアン、末包を連続四死球でこの日2度目の満塁の危機を背負う。それでも、坂倉を148キロ外角低め直球で見逃し三振に斬って切り抜けた。「自分の中で勝手にストライクゾーンを狭くしていった。体感では5回10失点ぐらいの投球内容だったかな」と反省しきりながら、要所で粘って試合をつくった。

 母の日には毎年花を贈る孝行息子は、今年は夫人と相談の上、母・由紀さんの名になぞらえて「ゆきかなで」という名前のカーネーションを贈った。「1試合ごとに『頑張れ』とかいろんな言葉をかけてくれる」という感謝の気持ちを、結果で届けた。チームは18年以来7年ぶりに母の日に白星をゲット。勝率を5割に戻し、上位を追走していく。

(太田 和樹)

編集部おすすめ