米大リーグのマンフレッド・コミッショナーが13日(日本時間14日)、亡くなっている永久追放選手での地位に関する決定を発表。通算最多安打記録を保持しながら野球賭博に関与したとして追放されているピート・ローズの遺族によって提出された嘆願に関して、同コミッショナーが処分を受けた個人が死亡した時点で永久追放処分が終了するというものであると結論付けた。

 ローズ氏の弁護士であるジェフリー・M・レンコフ氏に宛てた書簡で、マンフレッド・コミッショナーは以下のように述べた。

 「私の見解では、『永久に不適格』という表現を、ルール21の背後にある目的と方針に照らしてどのように解釈すべきかについて決定を下さなければならない。それは、(1)スポーツの完全性にリスクをもたらす個人からゲームを保護すること。そのような個人の参加を禁止することによって、スポーツの完全性にリスクをもたらす個人からゲームを保護すること。(2)他者による将来の違反の可能性を減らす抑止効果を生み出す。私の考えでは、個人が亡くなった場合、ルール21の目的は果たされたことになります。明らかに、私たちがもういない人は、ゲームの完全性に対する脅威を表すことはできません。したがって、私は、永久追放処分を受けた人物が亡くなった時点でその処分は終了し、ローズ氏は永久追放者リストから外されると結論付けました」

 米大リーグの規則を明確にするために、本件に関する決定は、死後に永久追放リストに載った過去、または将来の個人に適用されるものとしている。

 コミッショナーオフィスの設立以来、永久追放選手は1919年のワールドシリーズで八百長に関与したとされたシカゴ・ホワイトソックスのエディ・シコット、ハッピー・フェルシュ、チック・ガンディル、ジョー・ジャクソン、フレッド・マクマリン、スウェーデン・リスバーグ、バック・ウィーバー、レフティ・ウィリアムズら8人に加え、ジョー・ゲデオ、ジーン・ポーレット、ベニー・カウフ、リー・マギー、フィル・ダグラス、コージー・ドーラン、ジミー・オコンネル、ウィリアム・コックス、ピート・ローズら9人の計17人が今回の決定に該当する。

編集部おすすめ