◆春季京都府大会 ▽決勝 京都共栄学園11―7東山=延長10回タイブレーク=(19日・わかさスタジアム京都)

 京都は決勝が行われ、京都共栄学園が東山との延長戦を制し、春夏秋を通じて初優勝を飾った。巨人・大勢の恩師、木谷忠弘監督(51)は、就任3年目での快挙達成。

チームは24日に開幕する春季近畿大会(奈良・さとやくスタジアム)に出場する。3位決定戦は、元オリックスの川口知哉新監督(45)が率いる龍谷大平安が、城南菱創に8―0の7回コールド勝ちを収めた。

 粘り強さで上回った京都共栄学園が、50年前と同じ決勝カードで、リベンジを果たした。5―6の9回2死走者なしから満塁をつくり、押し出し四球で追いつくと、延長10回2死満塁で仲宗根翔太遊撃手(2年)が左前へ2点適時打。「みんなで取り組んできた成果がここで出た」と、その後も連打で計5点を奪い、東山を突き放した。

 成長の要因に上げたのは、反復練習。チームは昨秋3回戦で、同夏の甲子園を制した京都国際に8回コールド負けを喫した。「試合が終わった後の表情にがっかりした。これはいけない、もっと反復をとカジを切った」(木谷監督)。仲宗根は「京都国際と振る力に差を感じて意識が変わった」と言い、冬はチームで800スイングこなしたほか、守備や走塁においても地道なメニューを繰り返し、力を蓄えてきた。

 最大5点差をひっくり返してつかんだ創部63年目の快挙に、「春の大会ですけど、必死にやっている姿に目頭が熱くなりました」と指揮官。成長の春を過ごすナインが、強豪集う近畿大会でも大暴れする。

(瀬川 楓花)

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