◆東京六大学野球春季リーグ戦 第6週第4日▽慶大6―9法大(21日・神宮)

 法大が慶大を下し、勝ち点2を獲得した。4日目までもつれ込んだ苦しい戦い。

3回、慶大に先取点を許すも、中盤に打線が爆発。5、6回の2イニングで9得点を挙げ、逆転勝利を飾った。打率3割超の1・2番コンビ、藤森康淳(3年=天理)、境亮陽(1年=大阪桐蔭)が機能し、わずかに残るリーグ優勝への望みをつなげた。

 打球が二遊間を抜けた瞬間、藤森は雄たけびをあげた。同点とした5回2死二、三塁。「なんとか自分が点を取ろうという気持ちがありました」。外角の球をはじき返し、勝ち越しを決めた。

 1・2番コンビが光った。「1番・中堅」でスタメン出場の藤森が勝ち越し打を放った直後、「2番・右翼」の境が中前適時打。次の打席でもそれぞれ適時打を放ち、2人で計6安打、7打点だ。

 お互いへの“信頼”が活躍の秘訣(ひけつ)だ。1番打者は「自分が抑えられても、境が打ってくれる安心感がある。

自分も積極的に打てる」。続く2番は「(藤森の勝ち越し打で)肩の力を抜いて打席に入ることができた」。2人の支え合いで、チームを勝利に導いた。

 法大はこれで勝ち点2。中2日で24日には明大戦を控える過酷なスケジュールだが、「この勢いを持って明大戦に入っていけたら」と境。“恐怖の1・2番コンビ”が相手を翻弄(ほんろう)し、昨秋に続く勝ち点3をもぎ取る。(北村 優衣)

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