◆米大リーグ ブルワーズ―オリオールズ(21日、米ウィスコンシン州ミルウォーキー=アメリカンファミリーフィールド)

 今季メジャー最長タイとなる8連敗のオリオールズは21日(日本時間22日)、敵地・ブルワーズ戦で菅野智之投手(35)が先発する。連敗ストッパーの使命を背負い、今季10度目のマウンドに上がる。

ハイド前監督の解任後、指揮を執るマンソリーノ暫定監督は、試合前にメディア対応。先発陣崩壊の中、エースの働きをみせる菅野について、「彼は、我々の(連敗)ストッパーであり、きょうの試合を意味している。彼は継続して安定している」と信頼を寄せる。

 4月は3連敗を2度ストップ。5月9日(同10日)のエンゼルス戦出は5連敗を止めた。そして、今回は泥沼8連敗を阻止する期待がかかっているが、攻守に低迷するチーム状態に加え、抑え不在という更なるハードルも課せられた。

 チームは、2―5で敗れた前日の20日(同21日)、リードされた展開で抑えのバティスタを起用。右肘トミー・ジョン手術から復帰した今季、バティスタは前半戦は連投をなるべくさせない制限がある。マンソリーノ暫定監督は、「色々と話し合ったが、彼(バティスタ)は登板間隔が長く空き過ぎることを懸念していた。理想的(な投入場面)ではなかったが、投げる必要があった」。連敗が重って登板機会が減っていたための登板だった。まさに、連敗中の負の連鎖。

菅野が好投しても、ブルペン陣には不安が残る。唯一の光明は、キャンプ中の膝の手術で、出遅れていた中継ぎ右腕キトレッジが、この日、登録されたこと。メジャー通算255試合に登板し、カージナルズ所属の昨年は、球団シーズン最多記録となる15ホールドをマーク。弱体化したブルペン陣の立て直しが進むか。

 「彼(菅野)は、正念場を抑えても、いつも、どうってことないという態度で、ダッグアウトに戻ってくる。それは、異常な程の落ち着きだ。でも、彼の日本でも実績を見れば、うなづける。彼は、ずっと偉大な投手であり続けており、どんな時も対処すべき術を心得ている。それは、人々が想像する以上のものだ」とマンソリーノ暫定監督。次々、試練に襲われるオ軍の救世主として菅野への期待が一層高まる。

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