◆JERAセ・リーグ 中日4―2巨人(31日・バンテリンドーム)
中日は、ベンチの采配が見事に的中し、接戦をものにした。チームは連敗を阻止し、借金を4に減らした。
2回に先制するも、1―2と逆転を許して迎えた7回1死二塁。代打・高橋周平内野手が、先発・グリフィンの145キロ直球を捉えた。右翼手の頭上を越える同点二塁打で、試合を振り出しに戻した。
2―2の8回2死一、二塁では、代打・板山祐太郎内野手が、2番手・ケラーの浮いた137キロ変化球を引っ張り、右翼線に運んだ。決勝打となる2点勝ち越し三塁打で、試合を決めた。采配的中の快勝に、井上監督は「自分の起用に賛否両論があったとしても、自分が(現場の)長としてやってるわけだから、(自分と選手を)信じてやるしかない。代打陣も、本当によく打ってくれた」と目を細めた。
先発した高橋宏斗投手は、7回7安打2失点。走者を背負いながらも、117球の粘投で試合を作った。8回は清水、9回は松山が無失点で締めくくり、19セーブ目を挙げた。以下は井上監督の主な一問一答。
―手に汗握る接戦をものにした
「手に汗握るのは毎度のことですけど…。
―代打・高橋周が同点打
「昨日の試合も(4打数無安打で)ふがいない中で、いらっとしたような部分があったでしょうけど、あの場面で打ってくれたことによって、本人も息を吹き返した。本人にとっても、チームにとっても大きかったと思います」
―代打・板山が勝ち越し打
「高橋周平しかり、板山しかり、本人たちが行くぞ行くぞというような気持ちも見えた。僕らは、背中を押すだけ。本当によく打ってくれました」
―石川昂弥が1軍復帰即スタメンも無安打
「まあねえ。(2回の)キャベッジのライナー。(グラブをはじいて)ヒットか。『ほらほら、ボケっとしとんな!おらあ』って心の中で思いましたよ。なので、今日の勝ちに、ホッとしてるのは石川昂弥かもしれませんね。今日みたいに、いい仕事をしてくれた連中がライバルとすれば、そう簡単に(レギュラーを)どうぞ、どうぞってことはない。