◆春季全道大会準決勝 北海6―0白樺学園(31日、札幌円山)

 準決勝2試合が行われた。北海は白樺学園に6―0で完勝。

4番・長南凜汰郎捕手(2年)が2安打2打点をマークし、3年連続の決勝進出に導いた。旭川実は4―0で知内を下し、19年ぶりの決勝進出を決めた。2番手で登板した馬場太智(3年)が4回無失点、打っても7回に決勝打を放ち、初優勝に王手をかけた。決勝は1日午前10時から札幌円山球場で行われる。

 北海の頼れる4番・長南が、走者もけがの不安も一掃だ。3回に二塁打を放ち、迎えた4回の第3打席。2死二、三塁から左翼線への2点適時二塁打。リードを5点に広げる一打となり、「自分で決めようという気持ちはなかった。みんな当たっていたので、とにかくつなぐことを意識した結果」と塁上で拳を握った。

 この打席の直前に右サイドの西田澄次(3年)に投手が交代した。投球練習を見ながら球筋を見極め、「(直球が)シュート気味だった。差し込まれるのが嫌だったので、少し短くバットを持った」。

瞬時の判断で指3本分バットを短く持ち、打席へ。内角直球を巧みなバットコントロールでさばいて見せた。

 準々決勝・東海大札幌戦は右肩を痛めて途中交代。病院で腱板の炎症と診断され、痛み止めの注射を打って準決勝に臨んだ。万全の状態ではない中でも4番の仕事を果たし、守備では4人の投手をリードして完封。攻守で存在感を示した。

 同校としては2度目で、95年の東海大四(現東海大札幌)以来30年ぶりの3連覇が懸かる決勝。長南は「3連覇を意識せず1勝ずつ勝っていくのが目標だった。その結果、決勝までつなげられたので、ここまできたら優勝するしかない」。打線、そして扇の要が春14度目の全道制覇に導く。(島山 知房)

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