巨人の長嶋茂雄終身名誉監督=報知新聞社客員=が3日午前6時39分、肺炎のため都内の病院で死去した。選手時代に指導を受けた元巨人の斎藤雅樹氏が故人をしのんだ。

 「本当に残念です…。最後にお会いしたのは昨年の90周年特別セレモニーの時。あいさつはさせていただきましたが、ちゃんとお話をすることはできませんでした。それからもいろいろな所に出てこられていて、野球に対する情熱というものをすごく感じていました。

 長嶋さんとの一番の思い出は、あの『10・8』の時。勝てばリーグ優勝が決まるという1994年10月8日の中日とのシーズン最終戦です。有名になった『勝つ・勝つ・勝つ』というフレーズに僕たち選手は暗示をかけられて、勝てると思って試合に臨むことができました。

 また、ON対決で注目を集めた2000年の日本シリーズ最終戦直前、長嶋さんに引退を申し入れた時、『まだまだやれるよ』と言って引き留めてもらったことも忘れられません。その翌年、長嶋さんが勇退される時に僕も引退することになり、一緒にセレモニーに参加させてもらったことはいい思い出になりました。直接指導を受けたことはほとんどなかったと思いますが、グラウンドに立っている姿は、心から野球を楽しんでいるように見えました。

 僕が野球を始めた小学校の頃はONの全盛時。王さんとともに神様のような存在でした。

これからも長嶋さんの思いを受け継いで、野球界がもっと発展していくようにやっていかなければなりません。心よりご冥福をお祈りいたします」

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