◆米大リーグ　レッドソックス３―４エンゼルス＝延長１０回＝（３日、米マサチューセッツ州ボストン＝フェンウェイパーク）

　エンゼルスの菊池雄星投手が３日（日本時間４日）、敵地でのレッドソックス戦に先発し、５回０／３を投げ、８被安打３失点で勝敗はつかなかった。４回二死一、二塁の場面で、レ軍のドゥランから、９７マイル（１５６キロ）の直球でこの日５個目の三振となる空振り三振を奪い、日本人６人目となるメジャー通算９００奪三振を達成した。

　３―１で迎えた６回に、ラファエラに同点２ランを浴び、続くウォンに四球を与えて降板したため、今季２勝目はならなかった。

　左翼の同球場名物「グリーンモンスター」を越えた場外への同点弾を見送り、菊池はマウンドで唇をかみ締めた。続くウォンにこの日５個目の四球を与え、球数９９球で降板。通算１０試合目（８先発）で、初のレッドソックス戦勝利はならなかった。

　バトルだった。３回までに３本の二塁打を許し、毎回の８被安打。この日はストライク率が５７％に留まり、ノースリーカウントが４度、フルカウントが５個。苦しい投球だったが、それでも、ダメージを最少にしのいで、何とか試合をつくった。

　死力を尽くしたマウンドでは、節目を刻んだ。日本人では６人目となるメジャー通算９００奪三振だ。２回にゴンザレスをチェンジアップで見逃し三振を奪ったのを皮切りに、ストーリーからスライダーで空振り三振を記録。１点を失ってなおも無死二、三塁とされた３回に、ディバースを渾身の９７マイル（１５６キロ）の高め直球で三振斬り。

続くレフスナイダーに四球を与え、一死満塁からゴンザレスをスライダーで空振り三振。大台に王手を掛けると、４回二死一、二塁のピンチで、ドゥランをカウント１―２と追い込み、４球目高めの直球でバットを振らせた。メジャー７年目の菊池が、左腕として初めて９００の大台を刻んだ。

　チームは３―３で迎えた延長１０回に無死満塁からウォードの三ゴロ併殺打の間に勝ち越して２連勝。４カードぶりの勝ち越しを決めた。

　◆日本人投手のメジャー通算奪三振記録

　▽１位　ダルビッシュ有　２００７

　▽２位　野茂英雄　１９１８

　▽３位　前田健太　１０５５

　▽４位　田中将大　９９１

　▽５位　黒田博樹　９８６

　▽６位　菊池雄星　９００

編集部おすすめ