◆ナガセケンコー杯 第34回北海道支部   春季リーグ戦 第5、6節(5月31日、6月1日、旭川スタルヒン球場ほか)

 ようていボーイズが今季初勝利を飾った。1日のとかち道東ボーイズ戦で初回に打者一巡の猛攻を仕掛け、守っては先発左腕の竹内宗太朗(3年)が1失点完投。

8―1で5回コールド勝ちした。一方、V争いは混戦模様で、4連勝中だった首位の札幌豊平ボーイズが2連敗(5勝)。苫小牧ボーイズは初黒星を喫したものの、5勝1敗をキープ。旭川大雪ボーイズは4連勝(1敗)を飾った。

 ようていボーイズが打って、走って、守って、初勝利をつかんだ。とかち道東戦。7―1で迎えた3回2死二塁。1番・藤川來己(3年)が遊前安打を放つと、二塁走者の芳岡珠(じゅら、1年)が快足を飛ばし、一気に本塁を駆け抜け、ダメ押しの8点目。勝利を決定づけた。

 秋田谷紀雄監督は「この試合は積極的な打撃と走塁をテーマにした。選手たちの勝ちたい気持ちが乗った」とうなづいた。入団早々、二塁の定位置をつかんだ芳岡は「サインが出ていたので相手の隙も狙って走りました」と、してやったりだ。

 今季5戦目。三木優大主将(3年)は「試合前から『今日こそ勝つ』と気持ちを高めてきた」と気合十分。初回に3番・竹内の左翼への2点適時二塁打など打者一巡で5得点を挙げた。守っても、先発左腕の竹内が丁寧に制御した直球で相手打線を4回1失点に抑えて完投。投打のヒーローは「すごくうれしい。チーム内の競争が激しく、いいモチベーションになっている」と喜んだ。

 創立3年目のチームは、昨年の登録選手が11人だった。「『自分が風邪を引いたら試合ができなくなる』と日々、プレッシャーを感じていました」と三木主将。今季は地元での勧誘や兄弟選手の入団が功を奏し、1年生8人が加わり、計18人。定位置争いも起きて、チームが活気づいている。三木は「過去2年間は最下位だったので、1つでも多く勝って、順位を上げたい」と気持ちを新たにした。

 〇…苫小牧がV争いに踏みとどまった。

5月31日のダブルヘッダー初戦で札幌手稲に1―3で敗れたが、第2試合で無敗だった札幌豊平に4―0で完封勝利。6月1日のようてい戦も競り勝ち、1敗を死守した。残り2戦全勝なら10年ぶりの優勝となるが、8日の最終戦は大会9連覇中の旭川大雪が相手。攻守の要、加賀谷皇晴捕手(3年)は「残り試合も自分たちの野球ができるように頑張りたい」と意気込んだ。

 〇…札幌豊平はV戦線から一歩後退した。4連勝中で臨んだ苫小牧戦を0―4、翌日の札幌北広島戦を3―6と手痛い連敗を喫した。2試合とも先発した主将の菊地健斗投手(3年)は「1敗してからチームとして雰囲気が切り替えられなかった」と唇をかんだ。リーグ戦は残り1試合で優勝は他力本願となる。黒岩公二監督(51)は「3年生の底意地を見てみたい」と15日開幕の北海道選手権へ照準を切り替えた。

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