第45回日米大学野球選手権(7月8~13日・エスコン、新潟、神宮で計5試合)に向けた大学日本代表候補に選出された立命大・有馬伽久(がく)投手と西野啓也捕手の「3年生バッテリー対談」が実現した。今春リーグ戦は2位で、10戦全敗の最下位だった昨春から躍進。
―大学日本代表候補に選ばれた。
有馬(以下有)「候補で満足せず、絶対に選ばれたいという気持ちで準備して合宿に入りたい」
西野(以下西)「ベストを尽くして、レギュラーを勝ち取りたい」
―代表でもバッテリー。
有「一番、自分を知ってくれている。どれだけ2人で通用するか。一緒に海外の強打者と対戦できるのが楽しみ」
西「練習では1年から球を受けている。バッテリーで目立ちたい」
―合宿で見せたい強みは。
有「真っすぐをしっかり投げて、持ち味である変化球で三振を取りたい」
西「一番はスローイング」
―対戦したい選手は。
有「創価大の立石(正広)さんと同学年で青山学院の渡部海」
西「早稲田の伊藤樹さん。バッテリーも組んでみたい」
―関西学生からは5人(他に近大・野口練、勝田成、阪上翔也)が選ばれた。
有「関東(の選手)に『関西にもこんなやついるんやぞ』と」
西「関東になめられないように、実力見せつけたい」
―今春のリーグ戦を振り返って。
有「個人として4勝(2敗)。
西「去年より相手チームの分析を細かくできた。シーズンを通して出るのが初めてだったので、終盤の方が落ち着いてプレーできた」
―互いの印象は。
有「マイペースすぎて心配。『一緒に何時に行こうと』と言ったら、10分は遅れる(笑)」
西「時間に合わせて準備していたら、時間が過ぎている。(有馬は)人が読めない。ふざけてるのも本性っぽくなくて」
有「野球ではしっかり準備している。(正捕手がけがをして)急に出ることになって、代表合宿まで。最終的には打撃でも肩でも助けられた」
西「野球では納得しているのか不安になるけど、サインは合う」
―来秋のドラフトに向けて。
有「大学1年からドラフト1位でプロ入りを目標にしてきた。チャンスをつかみにいきたい」
西「今後次第。段階を踏んで。まずは社会人野球のスカウトに目をつけてもらいたい」
―今後の目標は。
有「野球はバッテリーが勝敗の8割(を占める)。来年もバッテリーを組めるのは大きい。2人でチームを勝たせられる存在になりたい。全国には絶対に行きたいし、そこで勝ちたい」
西「首位打者を取りたい。(新リーグの)シーズン記録(25年春、関学大・中川将心の5割2分3厘)を塗り替えたい。重圧に打ち勝って、全国に出て(バッテリーの)力を証明したい」
◆有馬 伽久(ありま・がく)2004年7月29日、奈良・田原本町生まれ。20歳。平野小1年から軟式の平野パイレーツで野球を始める。田原本中では軟式野球部でプレー。愛工大名電では1年夏からベンチ入りし、3年夏の甲子園で8強。立命大では1年春からリーグ戦に登板。最速149キロ。
◆西野 啓也(にしの・けいや)2004年7月15日、和歌山・みなべ町生まれ。20歳。上南部小2年時に軟式の上南部少年野球クラブで競技を始め、上南部中では紀州由良シニアでプレー。高知では2年春からベンチ入りし、3年センバツで2回戦敗退。立命大では1年春からリーグ戦に出場。二塁までの送球タイムは1秒8。180センチ、78キロ。右投右打。