◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人2―1日本ハム(18日・東京ドーム)

 この苦しい状況下で、やはり頼りになる。7回、丸が甘い球をしっかり仕留めた。

直前の空振りから修正し、コンパクトに振り抜いたのが良かった。状態は普通だろう。それでも、チームの顔であり、相手投手も初回の先頭で対戦するのは嫌なはず。2番・坂本も6回先頭で四球を選んだように、ここぞで仕事を果たすあたり、やはりさすがだ。

 打てないならば、相手が嫌がる並びにすればいい。この日は、阿部監督の狙い通りに事が進んだ。1点を追う6回無死一塁で、その坂本に代走・門脇を送った。タイミングが合っていたから本当は下げたくなかったはず。それでも「何か動かないと点が取れない」と感じたのだろう。信頼厚い3番・泉口にはフリーで打たせ、尚輝にバント。何でも動ける打順をつくり、5番の増田陸にどう回すかがポイントだった。

 スタメンで出始めてからずっと、粘り強く打てているし、期待感が出てきた。

少し浅めの中飛だったが、坂本に代走を出したことも正解となった。岡本が離脱してから攻撃力は低下し、どう1点を奪うかが課題も、こういう野球を続けることが突破口になる。一つ指摘するとすれば、もう少し早く点を取ってあげないとダメ。投手力は間違いなく秀でているのだから、泥臭くも先に、早く点を奪いたい。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)

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