◆第13回日本少年野球北海道選手権 第1日 ▽2回戦 札幌豊平ボーイズ4-7札幌手稲ボーイズ(15日・夕張サングリンスタジアム)

 札幌手稲ボーイズが昨年優勝の札幌豊平ボーイズを7―4で破り、3年連続のベスト4入りを果たした。同点で迎えた3回に林優羽(3年)の右越え三塁打などで勢いづき4得点。

終盤の相手の反撃を振り切った。旭川道北ボーイズは苫小牧ボーイズに11―4と大勝し、6年ぶりの4強。旭川大雪ボーイズ、札幌北広島ボーイズも勝ち上がり、21日の準決勝進出を決めた。

 これぞ下克上だ。札幌手稲ボーイズの先頭打者・武内和希(3年)は初回、札幌豊平のエース左腕・菊地健斗(3年)の直球を捉え、右翼へ二塁打を放った。直後の捕逸で先制のホームを踏み「いい形で先制点を取れた。相手投手の研究は相当した。狙い通りの球を打てた」と喜んだ。

 1―1で迎えた3回にも、先頭の林が2ストライクと追い込まれながら右越えへ三塁打。これが突破口になって4点を挙げ、流れを引き寄せた。最大6点リードし、終盤に3点を返される猛追を受けながらも逃げ切った。

 投手としても先発した林は「長打はあまり出ないので気持ちよかった。

直球を狙っていた」と胸を張った。昨年王者に競り勝ち、越中築監督(34)は「先頭打者が長打でチームに勢いをもたらしてくれた。追う者の強みが出た」と、うなずいた。ベンチ外の選手たちは平日の練習日に応援練習にも取り組み、この日はスタンドから盛り上げ、チームの結束を生んだ。

 挑戦者のマインドを熟成してきた。昨年の北海道選手権は4位に入ったが、手応えを持って臨んだ7月の2年生大会は9チーム中で最下位だった。誰もが危機感を覚え「最下位からの下克上」をチームスローガンにした。この気持ちを忘れないよう、チームでおそろいのゴム製リストバンドを作り、日夜練習に励んできた。

 準決勝では3月の全国大会に出場した旭川大雪と対戦する。林は「目標は全国大会。守備から試合をつくることを徹底したい」と再びのジャイアントキリングを誓った。

 〇…旭川道北は2回戦で春季リーグ2位の苫小牧を11-4で撃破し、6年ぶりの4強進出を決めた。

3回に5本の長短打で3点を挙げると、4回には荒川流星主将(3年)がランニング満塁弾を放つなど、計14安打11得点と打線が爆発した。春季リーグ戦では1―5で敗れるなど7位に終わっていたが、荒川は「差はあまり感じてなくて、打ち勝つつもりだった」と明かした。

 ☆札幌北広島・千葉優輝(2回戦札幌戦で4安打。4番の務めを果たし9-5勝利に貢献)「選手権初戦は不思議と緊張がなく、楽しもうという気持ちでプレーできた。旭川道北との準決勝はチーム優先の打撃をしていきたい」

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