第4回BFA女子野球アジアカップ(10月、中国)に向けた侍ジャパン女子日本代表候補強化合宿が、20日から広島・三次市で行われる。札幌国際大の芳野菜々子捕手(4年=新潟・開志学園)と辻本優夏内野手(3年=神戸弘陵)が参加。
全日本大学選手権(5月、高知)で道勢過去最高の8強に進出した札幌国際大から2選手が、女子日本代表入りを目指す。20年の創部時から率いる阿南浩司監督(46)は「縦じまのジャパンのユニホームを着られる可能性があって、チームとしても個人としても野球に対する姿勢が変わった。合宿でも力を発揮してきてほしい」と期待する。
東京出身の芳野は、キャッチングが一番の長所。開志学園(新潟)時代には3年春の選抜優勝も経験している。「どこが評価されたか全然わからない」。本人は謙遜するが、「配球とかを考えて野球をするのにたけてる選手」と指揮官が信頼を寄せる総合力が魅力の捕手だ。
大学では主に外野手を担う大阪出身の辻本は、内野手として選出された。高校は、2年連続春夏連覇を達成するなど、高校女子野球界のトップに君臨する神戸弘陵(兵庫)でプレーした。初の甲子園球場開催となった21年選手権決勝では2年生ながら先発出場し、全国制覇。高いミート力で広角に打ち分ける打撃はもちろん、阿南監督が「大学でもトップクラスに入る」と絶賛する一塁の守備力も持ち味だ。
今回は大学生のみのチーム編成だが、代表入りすれば同大学からは初の快挙となる。芳野は「レベルの高い人のプレーを見て、自分の成長につなげたい」。辻本も「手の届かないところだと思っていたので全然実感が湧かない。全力でプレーしたい」と意気込んだ。(島山 知房)