第107回全国高校野球選手権和歌山大会(7月10日開幕)の組み合わせ抽選会が20日、和歌山市内で行われた。今春のセンバツ準優勝校で、2年連続28回目の選手権出場を目指す智弁和歌山は初戦で、15日に有田中央・貴志川・和歌山南陵の連合チームと対戦する。

Bゾーンは智弁和歌山を筆頭に、選手権出場20回の桐蔭、今春センバツ出場で出場6回の市和歌山ら強豪校が集結し、激戦区となった。

 智弁和歌山は夏では21年の決勝戦、智弁学園との”智弁対決“以来、5年ぶりの優勝を目指す。主将の山田希翔(まれと)内野手(3年)=写真=は「やるべきことは変わらない。必ず日本一を取れるように」と語気を強めた。

 山田は昨年秋の近畿大会準々決勝・滋賀学園戦で右肩を負傷し、センバツでは伝令や走塁コーチを務めた。「必死にやっている」と復帰へ向け努力を続ける。23年の春・県大会、24年の春秋・近畿大会、25年センバツ、春・近畿大会と5度の準優勝を味わっている。主将は「準優勝でも『おめでとう』と言われる。自分たちはそれが悔しい」と深紅の大優勝旗を渇望する。

 エース渡辺颯人(3年)ら投手陣を中心に「自分たちの代ではまだ1つ足りない」と入部以来4度目となる聖地へ向け、最後の切符を手に入れる。

 市和歌山の主将・川辺謙信捕手(3年)は「『初戦から智弁和歌山と当たる気持ちで行こう』と話していた」と冷静だった。今春はセンバツに出場するも、初戦で優勝校の横浜に4―2で敗北した。

主将は「自分たちは力がない」と断言しつつも、「バントだったり、細かいところを全力でやる」とチームに共通意識を浸透させる。小技や精神も鍛え、「目の前の1戦1戦を戦っていきたい」とチームとして戦う構えだ。

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