◆日本生命セ・パ交流戦 2025 中日0―1日本ハム(20日・バンテリンドーム)

 最後までマウンドを譲らなかった。9回2死一、二塁、伊藤は最後の打者を中飛に仕留め、白い歯を見せた。

9回5安打7奪三振で1―0完封勝利。リーグ単独トップの7勝目に「最初から最後まで投げることは意識している」と充実感に浸った。これで新人から5年連続完封勝利。球団では7年連続で達成したダルビッシュ以来の快挙となった。

 そのダルビッシュの投球フォームを参考に進化している。今季は「ずっと気になっていた」というダルの右膝を沈み込ませる動作に挑戦。「棒で立っているより、ゆとりを持たせた方が、左足を上げてからもぶれなくいける。僕なりの理解はできた」と手応えもある。

 13日の前回登板は今季最悪の6失点。試合後、新庄監督にSNSで「(次は)1点あれば大丈夫というピッチングを見せる」と送り、その通り1点を守り抜いた。

 チーム完投数はセパ断トツの14。新庄監督は「『完投王国21』。

楽しくないですか。最初に投げたピッチャーが最後まで」と、シーズン21完投を目標にした。新庄政権下では中日に9勝1敗。貯金を今季最多13とし、交流戦は1・5差を死守した。初の交流戦優勝へ勝ち続ける。(川上 晴輝)

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