◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人2―1西武(20日・東京ドーム)

 巨人が西武との接戦を制し、リーグ3位に浮上した。今季初スタメンマスクの小林誠司捕手(36)が攻守で躍動。

6回、中前にポトリと落ちる今季初安打となる決勝打を放ち、守っては先発の赤星優志投手(25)を好リードで5勝目に導いた。チームは今季交流戦で初めて初戦をものにし、5割に復帰。11年ぶりにセ6球団の中で“ひとり勝ち”を決め、首位・阪神に4ゲーム差とした。

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 2月1日のキャンプインから5月24日に今季初昇格するまで、約4か月を過ごした2軍でも小林の貢献度は高かった。デーゲームが多いファーム。Gタウンでの試合後は個別練習、ウェートトレーニングをこなしてから、決まってジャイアンツ寮の食堂にいた。ナイターの1軍戦を寮生とともにテレビで見ながら夕食をとるのが日課となっていた。「気まずいんかな…」と最初は気を使っていたが、「案外みんな来てくれる(笑)」。話を聞こうと、小林を囲む輪が自然とできるようになった。

 3月に左手を骨折し、リハビリに取り組んでいたドラフト1位・石塚もその1人。「一緒に野球の話をしました。配球とかを教えてくれるので、すごく助かっています」と感謝は尽きない。

10歳以上離れた3軍の育成選手にすれ違った際にも、声を掛けふざけ合う愛嬌(あいきょう)の持ち主。豊富な経験に親しみやすい性格も小林の持ち味だ。(巨人ファーム担当・臼井 恭香)

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