◆報知新聞社後援 大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦第1日 ▽1回戦 関西学生7―6阪神大学(20日・わかさスタジアム京都)

 関西大学5リーグのオールスターよる対抗戦が開幕し、2試合が行われた。関西学生はプロ注目の近大・野間翔一郎左翼手(4年)=大阪桐蔭=が1安打3打点と活躍し、阪神大学に7―6で競り勝った。

京滋大学は花園大・藤原聡大(4年)=水口=、佛教大・赤木晴哉(4年)=天理=ら4投手のリレーで、昨年覇者・関西六大学を3―1で破り、6大会ぶりに決勝へ進んだ。優勝した連盟には、今秋の関西地区大学選手権で1勝すれば明治神宮大会(11月14~19日)出場が決まるスーパーシードが与えられる。

 ここぞの場面で主将が意地を見せた。近大・野間は、「人生で一度もキャプテンをやったことがない」と今大会で初の大役に抜てきされて緊張気味だったが、3点を追う5回1死一、三塁、初球を振り抜いて中越えの2点二塁打。2打数1安打3打点で関西学生の勝利に貢献し、存在感を示した。だが「あの力感でホームランが入るまで成長したい」とまだまだ満足はしていない。

 3月末、リンパ節が腫れて高熱が続く菊池病に罹患(りかん)して戦線離脱。2か月間の療養中に体重は10キロも減った。第6節の関学大戦(5月18日・皇子山)から復帰し、リーグ優勝にも貢献したが、まだ本調子ではないという。「寝込んでいたから体力と筋力が、かなり落ちた。少しずつ増やしている途中」。全日本大学選手権では2回戦で中京大に完封負けし「全国レベルのピッチャーを打ち崩せるようになりたい」と苦難を乗り越え、前進中だ。

 「今、自分にできることを考えるだけ」と関西学生を5リーグの頂点に導くことが現在の使命。大役を全うしてみせる。(藤田 芽生)

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