巨人では現在、主砲の岡本和真内野手(28)、今季頭角を現した若林楽人外野手(27)、有望株の浅野翔吾外野手(20)らが負傷で離脱している。ファームにいる故障組、再調整組の現在地に迫った。
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主砲の復活をみんなが待ちわびる。岡本は5月6日の阪神戦(東京D)で左肘の靱帯(じんたい)を損傷して離脱。全治3か月程度と見込まれる中、「できることを、ですね」と現在は左手にグラブをはめてキャッチボールやノックを行う。本格的な打撃練習の再開時期は患部の状態を見極めながらになりそうで、まずは逆シングルでの捕球やキャッチボールの強度を高めることを目指して階段を上っていく。
シーズン序盤に外野の一角を担った若林は12日に負傷した「左大腿(たい)二頭筋筋損傷」からの復帰を目指す。現在はランニングやマシン打撃を行い、強度を上げている。近日中に損傷の回復具合を検査予定で、次の段階に進めるか判断する。
5日のロッテ戦(ZOZO)で死球を受け、「右尺骨茎状(けいじょう)突起不全骨折」と診断された浅野は、ノックや左手での打撃練習中。復帰まで1~2か月とされ、「最短でいけるよう」と見据える。1軍外野手のスタメンは丸以外は流動的で、若林と浅野が復帰すれば活性化していく。
投手では、右肩痛を発症した泉がライブBP(実戦形式の打撃練習)を消化。貴重な中継ぎ右腕が実戦復帰を視界に捉えている一方、右肩痛の近藤と上半身コンディション不良の又木は復帰のメドが立っていない。
再調整組の巻き返しも逆襲に不可欠。キーマンの一人はヘルナンデスだ。1軍では打率2割1分8厘、2本塁打、8打点。「万全の状態で戻れるように」と首脳陣と打撃を見つめ直しているが、11日に左手甲に受けた死球の影響で17日以降出場がなく、実戦での修正は進んでいない。リチャードは21、22日に2戦連発アーチと浮上気配。夏場に強い長野も準備を進めている。
投手では主に先発だった堀田が中継ぎで調整中。田中将、山田は2軍の先発ローテを担いながらチャンスを待つ。リーグ戦での逆襲に向け、故障者の復帰、再調整組の復調は欠かせない。