◆第13回日本少年野球北海道選手権 最終日 ▽決勝 札幌北広島ボーイズ2-4旭川大雪ボーイズ(22日・札幌モエレ沼公園野球場)

 旭川大雪ボーイズが札幌北広島ボーイズを4―2で退け、3年ぶり7度目の優勝を決めた。先発右腕の前田健成(3年)ら投手陣が奮闘し、相手打線を抑えた。

最優秀選手には山脇瑛翔主将(3年)が選出された。旭川大雪は日本少年野球選手権(8月2日開幕、大阪ほか)、全日本中学野球選手権(ジャイアンツカップ)道地区大会(7月5日、苫小牧)、ファイターズ・チャンピオンシップU―15(8月17日、エスコン)に出場する。

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 旭川大雪ボーイズがようやく夏の全国切符をつかみ取った。2015年の就任以降、最長ブランクを経た3年ぶりの栄冠に西大條敏志監督(58)は「先制され、重い雰囲気の中で、耐えて勝ったのは成長です」と実感を込めた。

 2点ビハインドの3回2死満塁、先発の前田は相手打者から三振を奪い、マウンドで雄たけびを上げた。エースの気迫に呼応したかのように、4回に押し出し四球と敵失で同点に追いつく粘りを見せた。4回裏からは2番手の樽井新太(3年)が登板。札幌北広島打線を抑えつつ、直後の5回には自らのバットで中越えの適時三塁打を放ち、勝ち越しに成功した。

 闘志をむき出しにした前田は「勝ててよかった。どうにかチームを、監督を全国に連れていきたかった」と柔和な表情を浮かべた。4回5三振無失点と好救援した樽井も「最高。相手は長打がある打者が多いが、直球が走っていたので強気にいった」と胸を張った。

 昨年大会の決勝で札幌豊平に終盤の3ランを許し、敗れた。あの光景を目に焼き付けた選手たちは風雪にも耐え、日々精進してきた。最優秀選手賞を獲得した主将の山脇は「3年間、みんなでつくり上げてきたチーム。全国大会でも冷静さを忘れずに挑みたい」と、次なる舞台へ突き進む。

 〇…札幌北広島の「三度目の正直」はならなかった。初回に4番・千葉優輝(3年)の左中間適時三塁打で先制し、3回にも追加点。だが相手の中盤の反撃に屈し、惜しくも準V。昨年の新チーム立ち上げ後、旭川大雪と決勝で2度対戦して敗北。初優勝を目指した山田徹監督(65)だったが、「旭川大雪は守備力が良かった。うちもいいプレーはあったが、相手の壁は高かった」と無念そうな表情を見せた。

 〇…3位決定戦は旭川道北が札幌手稲に10-1(5回コールド)で勝利。3回に左中間への3点適時打で突破口を開いた末沢誠宗(3年)「3位に入って、とにかくうれしい。

試合前、みんなで失策しても打てなくても笑顔でプレーしようと約束していた」と話した。

 ◇表彰選手 ▽最優秀選手 山脇瑛翔(旭川大雪)▽優秀選手 樽井新太(旭川大雪)千葉優輝(札幌北広島)荒川流星(旭川道北)武内和希(札幌手稲)

 

◇その他の全国大会出場チーム

 ▽東北大会(7月20、21日・宮城) 札幌手稲

 ▽関東大会(8月9~12日・埼玉ほか) 札幌北広島

 ▽東北選抜大会(8月9~11日・福島) 旭川道北

 ▽北海道大会(8月9日・札幌) 旭川大雪、札幌手稲、札幌豊平、苫小牧

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