「24」は数々の絵になるシーンが思い出される。まずは中畑清。
89年10月13日、近鉄との日本シリーズの最終第7戦(藤井寺)。この試合で現役引退となる6回、吉井理人からダメ押しとなる本塁打を放ち、日本一を決定づけると同時に有終の美を飾る。バンザイをしながらベースを一周する姿は、お祭り男の真骨頂といえるものだった。
そして高橋由伸。打撃の勲章は、いまさら言うまでもないが、98年、新人としては初の満塁弾2本の快挙から始まり、03年には11打数連続安打のプロ野球タイ記録。07年の開幕戦では1番に入り、セで初の開幕戦先頭打者初球本塁打。この年、現在も記録である9本の先頭打者本塁打を放った。
新人外野手として史上初のゴールデン・グラブ賞を受賞した守りも、外野フェンスを恐れずダイビングし「24」が何度も宙に舞ったことが印象深い。15年、40歳の若さで現役を引退。そのまま就任した第18代監督の背にも「24」があった。