開幕週となる新潟、中京、札幌の出走馬が24日、確定した。27日の新潟3R(芝1600メートル)では母が重賞勝ち馬、祖母もG1馬という良血ペルウィクトールがデビューする。

宮田敬介調教師(44)=美浦=は「高いレベルで仕上がっている」と高い期待をかけており、鞍上はクリストフ・ルメール騎手(46)=栗東・フリー=がスタンバイ。数々の素質馬が新馬戦を走った地で、初陣を飾る。

 夏の越後路で満を持して“真打ち”の登場だ。27日の新潟3R・2歳新馬戦(芝1600メートル)でデビューするペルウィクトール(牡)は、大きな注目を集めるサートゥルナーリア産駒だ。19年のフローラSを制したウィクトーリアを母に持ち、祖母ブラックエンブレムは08年の秋華賞馬と筋の通った母系を誇る。宮田調教師は「これはこの時期の2歳としては、高いレベルで仕上がっていると思います。勝ち負けできるレベルです」と期待を隠さない。

 23日に行われた美浦・Wコースでの最終追い切りは、外ゾロアストロ(2歳未勝利)を2馬身半追走する形から、5ハロン67秒7―11秒3の馬なりで併入。大きなフットワークで、迫力のある動きが光った。「あまりオーバーワークにならない程度にやりましたが、うなる勢いで無理せずラスト11秒3。先週のひと追いでスイッチが入った感じがあります」と、指揮官も力が入る。

 これまで夏の新潟開催では多くの素質馬がデビューしており、今年の日本ダービー2着馬マスカレードボールのほか、21年にイクイノックス、22年にはリバティアイランドが新馬勝ち。

17年アーモンドアイ(2着)、10年オルフェーヴル(1着)と牡牝の3冠馬も新潟が初陣だった。当初は6月の東京デビューも視野に入れていたが、3月のゲート試験合格後に放牧先の牧場で心身の成長を促したかいがあって、落ち着きが出てきたのは大きい。「(ゲートも)しっかりと速く出られそうな雰囲気」と宮田師。おなじみの“シルク”の勝負服とルメールのコンビで夢を見ずにはいられない。(坂本 達洋)

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