◆プロボクシング ▽WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ10回戦 王者・川浦龍生―同級10位・白石聖(12日、東京・後楽園ホール)

 8日に12回戦から10回戦への変更が発表されたWBOアジアパシフィック・スーパーフライ級タイトルマッチの前日計量が11日、都内で行われ、2度目の防衛に臨む王者・川浦龍生(31)=三迫=がリミットより100グラム軽い52・0キロ、同級10位・白石聖(じょう、28)=志成=が51・9キロでクリアした。

 2日に東京・後楽園ホールで行われた興行に出場した神足茂利さん(M・T)と浦川大将さん(帝拳)が、試合後に急性硬膜下血腫のため緊急開頭手術を受け、死去。

2件のリング禍を受け、JBCは8日、今回のタイトルマッチについて「当初12回戦の予定でしたが、プロモーター、両陣営、放送局のご理解、ご協力の下10回戦で行うこととなりました」と発表した。この日までに、今後すべての国内開催のWBOアジアパシフィック王座戦、国内外の東洋太平洋王座戦が10回戦で開催されることも決まった。

 川浦は、試合直前のラウンド短縮について「自分自身としては12ラウンドが10ラウンドに減ったからどうとか、別に不安はない。12ラウンドの準備はしてきたので、10ラウンドのペースになるだけ。増えたらちょっと心配かもしれないですけど、減る分には全然大丈夫です」と話した。

 昨年8月に大橋哲朗(真正)を11回TKOで下して王座を獲得し、今年2月に田井宜広(RST)に6回TKO勝ちして初防衛に成功。世界ランクはWBA3位、WBO5位、IBF7位につけている。

 同級王座は、WBC&WBO統一王者ジェシー“バム”ロドリゲス(米国、帝拳)とWBA王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)の3団体王座統一戦も予定されているが、「統一路線に進んでいるのでなかなか(王座挑戦の)チャンスは回ってこないと思うが、統一された後とか、返上などがあれば動き始めると思う。その時にいつでもいけるような態勢はとっておきたい」と将来の世界挑戦も見据え、白石戦へ「相手も僕の世界ランクとベルトを狙って気合は入っていると思う。気持ちを強く持って明日の試合に臨みたい」と意気込みを語った。

 挑戦者の白石は、23年7月に当時のWBOアジアパシフィック王者・中川健太(三迫)に挑戦したが0―3の判定負け。タイトル再挑戦となる。

ラウンド短縮には「全然、何ラウンドでも大丈夫。コンディションもバッチシです」と語り、「いつも通りやれば勝てると思う」とベルトと世界ランク獲得へ自信をみなぎらせた。

 戦績は川浦が13勝(9KO)2敗、白石が12勝(6KO)1敗1分け。

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