◆第30回クラスターカップ・Jpn3(8月11日、盛岡競馬場・ダート1200メートル、稍重)

 真夏の短距離ダート重賞に14頭が出走し、1番人気のサンライズアムール(牡6歳、栗東・小林真也厩舎、父モーリス)が逃げ切って2度目の重賞挑戦で初タイトル獲得となった。幸英明騎手とのコンビで参戦予定だったが、9日の中京4Rの馬場入場後に落馬、右足を負傷。

代打で騎乗した地元岩手の高松亮騎手が勝利へ導いた。高松騎手はダートグレード競走初勝利となった。勝ちタイムは1分9秒2。

 同馬は前走の水無月Sなど、ダート短距離のオープン特別を4勝。今回は地方初挑戦で待望の重賞初勝利となった。

 7番人気でホッカイドウ所属のキャンディドライヴ(落合玄太騎手)が2着。3着は3番人気のJRA所属のアドバンスファラオ(笹川翼騎手)。3着までを地方所属のジョッキーが占めた。4着に武豊騎手が騎乗した2番人気のチカッパが続いた。

 単勝は200円。馬連は4160円。馬単5100円。

3連複4100円。3連単2万5070円。

 高松亮騎手(サンライズアムール=1着)「幸騎手がけがをされてしまったということで、急きょの乗り替わりで騎乗したのですけど、手放しに喜べることではありませんが、この馬のことだけ考えて一生懸命、乗りました。任せられた以上、自分は目の前のことに集中するだけなので。どのレースもひとつひとつ、しっかり乗っています。

 (陣営の指示は)スタートをしっかり決めてほしいということと、できれば外めでもまれない競馬をということだったので、結果、逃げる形になりました。

 (最後の直線は)最後の最後まで後ろから馬が来ていたのは分かっていたので、祈る思いで追っていました。(ゴールしたときの気持ち)一番はホッとした感じに尽きます。

 (ダートグレート競走勝利)こういう形ではあったのですが、関係者の方々のおかげで、地元でグレードレースを勝つことができました。目の前のことをしっかりしっかりやって、いいジョッキーになれるように頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします」

  小林真也調教師(サンライズアムール=1着)「爪の問題などがつきまといますが、重賞を勝てるだけの馬だと思っていましたからホッとしました。1週前の追い切りはしっかりできましたが、その後、気にするようなところが出て不安もありました。今回、無事に使うことができましたし、ゲートもうまく出してくれました。

中央のオープンだと斤量を背負いますから、クラスターカップしかないと思ってレースを選びました。まずは一度休みたいと思っていますが、今後はG2、G1を進むことができればいいなと考えています」

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