◆JERA セ・リーグ 巨人0―2中日(11日・東京ドーム)

 巨人は初回無死一塁で2番・佐々木に強攻策を取ったね。最近の野球では初回からバントというのは少なくなっているから、違和感はない。

2回も無死一塁で打席は岸田。チームトップの打率を誇る男やからねえ、ここでバントでなかったのも、まあ理解できるよ。相手の先発はゲーム前まで1勝で、防御率5点台のメヒア。空振りするようなフォークはないし、もう少し打てるという気持ちがベンチにあったかもしれんね。

 問題は4回よ。メヒアに手こずり始めたから、ベンチは動いた。無死一塁、泉口の2球目にヒットエンドランのサイン。ところが、外のチェンジアップを空振りして、佐々木が盗塁死や。ワンバウンドや顔付近に来た球なら仕方がないけど、ボール気味くらいの球なら、ファウルで逃げないと。これではベンチはサインを出せなくなるよ。昔、藤田(元司)監督に「ベンチのサイン通りにプレーできるのがいい選手」と言われたのを思い出したわ。

 戸郷が悪いなりに2失点で粘って救援陣は完全投球を見せたのに、終盤の打線は見せ場のないまま完封負け。

キャベッジ以外は、全選手がもっとチーム打撃を心がけないと、また手痛い星を落としてしまうで。(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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