◆第107回全国高校野球選手権大会第10日 ▽2回戦 聖隷クリストファー―西日本短大付(15日・甲子園)
15日の2回戦で西日本短大付(福岡)と対戦する聖隷クリストファーは13日、兵庫・西宮市内で調整した。上田一心(いっさ)投手(3年)は、今大会注目左腕のエース高部陸(2年)とともにシート打撃に登板。
西日本短大付は3季連続で甲子園に出場。今春2回戦の山梨学院戦(11〇5)では、低反発バット導入後センバツ初の1試合2本塁打で8強入りした。今夏の初戦・弘前学院聖愛(青森)戦(4〇3)でも山下航輝捕手(3年)が2ランを放つなど強力打線は健在。「長打を防ぐ意識で準備している」と話した。
高部から慕われ、甲子園を前におそろいの赤いグラブを新調したが、以前の関係は良好とは言えなかった。昨夏の県準Vを支えたのは、救援で結果を出した高部。秋には高部が背番号1をつけ、嫉妬にも似た感情が「ピークに達していた」と明かす。結果を求める焦りから空回りも生んだ。
冬に上村敏正監督(68)から話があり、自身を高めることが先決と反省。その姿勢が春の好投につながった。「自分が投げて勝ちたい」と本音も口にしたが、試合中はベンチ前列で高部を鼓舞する。
勝てば17日に花巻東(岩手)と東洋大姫路(兵庫)の勝者と対戦。今後は決勝まで全て中1日の過密日程だけに、高部だけでは勝ち進めない。必ず来るであろう出番に向け、準備を整えていく。(伊藤 明日香)