クラシックが応援歌…西日本短大付　主砲の父は作曲家、ゴスペラーズのツアーでキーボード担当経験も
８回無死一塁、左越え適時二塁打を放つ西日本短大付・佐藤仁（カメラ・岩田　大補） 画像（1枚）

　１６強が出そろった。西日本短大付（福岡）が聖隷クリストファー（静岡）に競り勝ち、昨夏から３季連続１６強入り。

４番の佐藤仁一塁手（３年）が同点の８回無死一塁、プロ注目の２年生左腕・高部陸から決勝の左越え二塁打を放った。

　一塁側アルプスの最上段で静かに試合を見つめていた。西日本短大付の４番打者・佐藤仁の父・剛さん（５７）は、息子の雄姿を写真に収めるため、応援席から離れたところで熱戦を見守った。

　剛さんはかつて、５人組ボーカルグループ「ゴスペラーズ」のツアーに帯同し、キーボードを担当。現在は音楽制作会社のＰＯＰＨＯＬＩＣで「佐藤五魚（ごう）」の名前で活動し、作曲家として人気アニメ・イナズマイレブンシリーズの作中歌も手掛けた。

　剛さんの影響もあり、仁は幼少期からクラシックにも触れ、応援歌にはドボルザークの交響曲第９番「新世界より」をリクエスト。８回に声援に応える決勝打を放った。試合を決める一打に、父は「ホッとしました」と笑みをこぼした。聖地で躍動する息子に「とにかく楽しんでやりきってほしい」とエールを送ると、スタンドに一礼する姿をカメラに収めた。（高澤　孝介）

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