◆第107回全国高校野球選手権大会第9日 ▽2回戦 沖縄尚学3―0鳴門(14日・甲子園)

 涙があふれ出た。初回二死二、三塁。

鳴門のエース・橋本朋来は見逃し三振に倒れ「打っていれば、1点が入っていた。流れが変わっていた」と悔やんだ。

 投手としては、3回から登板し「直球でカウントが取れた」と8回まで無安打の力投を見せた。しかし、9回に2連打を許し無死一、二塁。橋本は三塁線へのバント処理で切り返し時に右足を滑らせ転倒。一死満塁から7番・宜野座恵夢捕手(3年)に中前へ運ばれ、2失点。9回裏には涙が止まらなかった。「自分が打たれて負けた。申し訳ない」と涙した。

 1回戦の天理戦では投打で活躍した背番号1。4回に同点2ランを放ち、投げては157球、4失点(自責2)で完投勝利。大舞台で躍動し、自信を付けた。

 167センチ、82キロ。「2試合目の方が観客が多く、気持ちよかった」と聖地を脳裏に焼き付けた。次なる舞台は大学野球だ。まだまだ道半ば。歩みを止めない。

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