◆米マイナー3A オクラホマシティー5―8アルバカーキ(14日、米オクラホマ州オクラホマシティー=チカソーブリックタウンボールパーク)

 右肩痛のため60日間の負傷者リスト(IL)入りしているドジャース・佐々木朗希投手(23)が14日(日本時間15日)、傘下3Aオクラホマシティーの一員として本拠地・アルバカーキ戦に先発。97日ぶりの実戦登板は予定の3回を投げ切れず、2回0/3を6安打3失点で降板した。

防御率13・50、球数41球で最速95・7マイル(約154キロ)だった。

 「まず健康面で不安なく投げられて、終えることができてまずそこは良かったと思います。ただ、パフォーマンス的なところで言ったらいろいろ課題がありますし、そこも踏まえてまた次回、この反省を生かして投げられたらなと思います」。

 立ち上がりから苦しい投球となった。初回。1番打者に四球を与えると、二盗を許し、無死二塁から2番・リッターに先制の右前適時打を浴びた。94・5マイル(約152・1キロ)直球を捉えられた。さらに2死一塁から再び二盗を決められ、2死二塁から日系3世のヒウラに94・1マイル(約151・4キロ)直球を右前適時打とされた。

 1―2の2回は1死から9番打者にバント安打を決められると、併殺崩れで一塁に残った1番・ウォードにこの日2つ目の二盗を献上。追加点にはつながらなかったが、ピッチング以外の課題を露呈した。3回は先頭の3番・ビーンに初球のスプリットを中前打とされ、続く4番には94・4マイル(約150・3キロ)直球を中前打とされたところで降板となった。

 「スプリットは何球か良かったですし、ツーシームもいい感じに使えたとは思うので。

カットとかがちょっと微妙だったのと、何より真っすぐがキャッチボールからスピードを見ながらどんどん上げていくというのをやっていたんですけど、今回それがなかったので。初回もどこで(スピード)ガンが出てるのか分からなくて。そこはフワッと入ってしまって、後で聞いたらあんまり(球速が)出てなかったので。そこを反省して2回ちょっと上げに行って。それだけでも2マイルぐらい上がったので。シンプルにぬるっと入ってしまったところが反省かなと思います。力感も抑え気味になってしまったので、そこはちゃんと逆に出力をもっと出していって、もっといい張りを出せるようにというか、いい張りが出てくるようにしたいなという感じです」

 日米通じて自身初の中5日で臨んだ5月9日(同10日)の敵地・Dバックス戦の登板を最後に右肩インピンジメント症候群のためIL入りした朗希。キャッチボールを再開させた後、右肩の痛みが再発して注射を打ち、またもノースローとなる期間もあったが、今月5日(同6日)には83日ぶりの取材対応で「3か月かかりましたけど、痛みが取れてすごく良かった」「何で痛いかが分かった。(今は)不安も痛みもない」などと話していた。

 肉体改造とともに、離脱前から試していた新球ツーシームの習得に本格的に着手するなど進化を遂げた剛腕。8日(同9日)には負傷後3度目となるライブBP(実戦形式)に登板し、3イニング想定で延べ9人に対して安打性1本、2三振1四球、最速97マイル(約156・1キロ)だった。熱視線を送ったロバーツ監督は「少し体も大きくなったように見えた。

必要なことはやり遂げたと思う」と高く評価。8月下旬のメジャー復帰を目指している状況だが、指揮官は「朗希の若さを考慮しても先発投手として5回、75球が基準だ」と目安を明かしている。

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