◆JERAセ・リーグ 巨人6-5阪神(15日・東京ドーム)

 阪神・近本が偉大な先人と肩を並べた。初回、先頭で1ボールから山崎の148キロ直球を左前へ運んだ。

新人から7年連続シーズン130安打に到達。長嶋茂雄以来、プロ野球史上2人目の快挙だ。試合は4点のリードを守れず逆転負け。「得点に絡みましたけど、最終的に勝てなかった」と厳しい表情を浮かべたが、かつてミスターが指揮した東京Dで存在感を示した。

 勢いは止まらなかった。0―0の4回に大山が先制7号2ランを放ち、なおも続いた2死二、三塁。今度は右腕のフォークに食らいつき、三遊間を破る2点打を放った。「先制した後、簡単に終わらずにチームとしていい攻撃だった。その中で、走者をかえす打撃ができて良かった」。7回の先頭でも投手強襲安打で好機を演出。今季13度目の猛打賞を記録した。

 「野球人生の中ですごく大きな人」と語るミスターのプロ7年目終了時の通算1070安打までも、残り5本に迫る虎のヒットメーカー。

シーズン打率も2割9分5厘に上昇させた。16日の巨人戦は長嶋さんの追悼試合。近本が、阪神を勝利に導く。(中野 雄太)

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