◆JERA セ・リーグ 巨人0―3阪神(16日・東京ドーム)
巨人のドラフト5位ルーキー・宮原駿介投手が1軍に緊急昇格して即プロ初登板。阿部監督から投げっぷりの良さを評価され、1回1安打無失点で上々のデビューを果たした。
本来は背番号57だが「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として開催された一戦で全員が長嶋さんの背番号「3」のユニホームを着用。3点ビハインドの9回から登板し、小幡からプロ初三振を奪うなど最速147キロの直球主体で攻めた。「このような日に初登板できたことは、僕としてもすごく光栄というか。そこで0で抑えられてよかった。(背番号3も)本当にありがたいというか、巡り合わせってすごいなと思いました」と目を輝かせた。
前日にイニングまたぎをした横川がベンチ外となり、阪神に左打者が多いことから、同じ左のリリーフとして宮原の緊急昇格が決まった。「朝言われて『え!?』って。寮にいて、ウエート(トレ)しようとしたら呼ばれて。急いで着替えて向かった感じです」。移動の車内で両親や祖父母、これまでお世話になった人たちにも連絡し「それでいろいろな話もできたので、落ち着いていけたのかなって」と大急ぎで東京ドームへ。到着したころには1軍練習も終了。「あとは自分で準備して試合を迎えた」と当時の状況を明かした。
東海大静岡キャンパスから入団し、ファームで26試合に登板して防御率1・53と安定した成績を残してきた。「声援があったほうがあまり緊張しないというか、無駄なことを考えずにいけたので。(捕手)岸田さんのリードありきでしたけど、しっかり自分のボールを投げようと。この場(1軍)で投げるためにずっとやっていたので、投げられて本当によかったなと思います」と振り返った。
杉内俊哉投手チーフコーチも「良かったですね。監督もそれ(投げっぷりの良さ)は言ってました。まだまだコントロールはアバウトですけど、1軍でいろいろ経験しながら、自分に足りないもの、通用したものを自信にしてくれたらいい」と評価した。