◆秋季高校野球静岡県予選▽1回戦 静岡10―0城南静岡=5回コールド=(16日・草薙球場)

  来年のセンバツ出場を懸けた戦いが開幕し、1回戦が行われた。夏の県決勝で敗れた相手、打倒・聖隷を目指す静岡は10―0で城南静岡に5回コールド勝ち。

主将の3番・名取凜人(りんと)二塁手(2年)が人生初のランニング本塁打でチームを勢いづけた。

 この夏も3番を務めた静高・名取主将のバットが、チームを波に乗せた。3―0で迎えた4回1死二、三塁のチャンス。外角の直球を強振すると、ライナー性の打球は前進気味だった右翼手の頭上を越えた。「一塁を回ったところで、行ける!と思いました」。スピードを上げて三塁ベースを蹴り、一気にホームへ。ベンチの声援を受けつつ頭から滑り込み、「ランニングホームランは人生で初めて」と笑顔を輝かせた。

 その後も6番・村上諒左翼手(2年)の三塁打などが飛び出し、計10人攻撃で一挙6得点。新チーム初の公式戦を大勝で飾った。池田新之介監督(48)は「リーダーシップ抜群のキャプテンが引っ張ってくれました」と目を細めた。

 もちろん名取主将が目指すのは甲子園。先月末の決勝で敗れた聖隷クリストファーの、聖地での戦いぶりは目に焼き付けている。

15日の2回戦で西日本短大付(福岡)に敗れたが、「高部投手は11安打されながらも2点に抑えている。勝つためには西短以上の打力をつけないと」と気を引き締める。来春のセンバツに向けて、攻守で仲間を引っ張っていく。(里見 祐司)

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