◆第107回全国高校野球選手権大会第13日 ▽準々決勝 日大三5―3関東第一(19日・甲子園)

 日大三(西東京)と関東第一(東東京)の「東京対決」は日大三が勝利し、7年ぶりの4強進出を決めた。

 高い放物線を描いた打球は左翼スタンド中段に消えていった。

1点リードの5回2死で日大三の4番・田中諒(2年)が打席に。「まっすぐで勝負はしてこない」と関東第一の先発・坂本慎太郎(3年)の得意球であるカーブを狙い打ち。「一番良いスイングができた。今までで一番飛んだ打席」と自身も納得の一発だった。これで今大会2本塁打。低反発バット導入以降初となる1大会複数本塁打となったが、「あんまり実感はない。自分のスイングができた結果なので、良い状態ではある」と冷静に分析した。

 そんな主砲は今大会が始まってから体重が5キロ増加。「ご飯がおいしくて…」とステーキや焼肉などを堪能した。体重増加が野球につながっているか聞かれると、「実感がある」と進化した姿で試合に臨んでいる。

 「東京対決」を制した主砲は「正々堂々と勝負できた」と満足した表情。21日の準決勝に向けて「自分のスイングをしてみんなで粘り強くやっていきたい」。

頼りになる4番がバットでチームを頂点まで導く。(高澤 孝介)

編集部おすすめ