◆米大リーグ ロッキーズ4×―3ドジャース(18日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)

 悪夢の結末に、イライラを隠しきれなかった。「1番・DH」で出場したドジャース・大谷翔平投手(31)は、敵地・ロッキーズ4連戦初戦、3―3の9回裏1死二塁。

延長戦突入なら先頭で回る打席にベンチで備えていたが、相手のサヨナラ打を見届けると、手袋をベンチの棚へ投げつけた。

 試合前まで今季6戦全勝で昨季から10連勝中の同地区最下位に敗れ、連勝は「3」でストップ。打線は12三振と空回りし、ロバーツ監督は「ほとんど何もできなかった。勝つべき試合だった。言葉にするのが難しい」と、大きなため息をついた。

 敵地・クアーズフィールドは、標高約1600メートルで、打球の飛距離が伸びるとされ「打者天国」とも呼ばれる。大谷も今季3戦2発と相性抜群。初回に右前打で快音を響かせると、1点リードの2回2死三塁の2打席目には、速度106・5マイル(約171・4キロ)のピッチャー返し。遊撃のグラブもはじく強烈な中前タイムリーを放つなど、4打数2安打1打点だった。

 同地区2位パドレスが敗れたため、この日は勝っていれば、地区優勝マジックが点灯する一戦だった。指揮官は「空振りやボール球を追いかけるケースが多かった。修正が必要。

スイングをコンパクトに、打球を前に飛ばす方法を探す必要がある」と指摘した。大谷は、8月は全16試合で出塁を記録し無安打も1試合のみ・月間打率3割9分7厘と好調だ。試合終了から17分後に球場を後にした背番号17は、悔しさを次戦への原動力に変える。(竹内 夏紀)

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