◆JERA セ・リーグ ヤクルト2―15巨人(19日・神宮)
2打席連続アーチの中山。ともにランバートの150キロを超える外角のストレートを左翼スタンドへ運んだ。
特に2回の4号ソロは2ストライクからの一発。追い込まれていろんな球を想定している中で、速い球を打てたとなると、大きな自信になる。打撃の基本は、やはり速いストレートをいかに打つか。多少差し込まれても大丈夫だと思えれば、ボールを長く見ることにつながるし、見極めも良くなる。
チェンジアップを打った第3打席の二塁打は、まさにそれ。点ではなく線で球を捉えられるから変化球にも対応できる。
昨年あたりから引っ張る打球の強さが出てきていたが、逆方向へ放った2発。今までにない当たりで、中山自身、インパクトの感触を含めて新しい感覚をつかめたのではないだろうか。これからが実に楽しみな打者になってきた。(野球評論家・清水 隆行)