◆パ・リーグ 楽天6―8オリックス(23日・楽天モバイルパーク)
オリックス・川瀬堅斗投手(23)が、プロ初勝利を喜んだ。「長かった。
20年の育成ドラフト1位で入団し、昨季途中に支配下への昇格を果たした5年目右腕。昨秋のドラフトで同学年の寺西、片山が入団し、危機感が募った。「僕の方が(プロでの)経験も多いし、本当に負けたくない」。昨年11月の高知キャンプから重点的に取り組んできたのが、投球時に踏み込む足の力が小指側に逃げる癖の修正。左足を不安定なクッションに乗せてシャドーピッチングを反復し、母指球で踏ん張るフォームを体に染み込ませた。
血のにじむ努力で自身初の開幕1軍をつかんだものの、6月10日に2度目のファーム降格。2か月の再調整を経て、通算28試合目でつかんだウィニングボールは両親に渡す予定だ。ソフトバンクの内野手として活躍する5学年上の兄・晃に対し「ずっと活躍していて、今でもずっと背中を追っている。負けないように頑張りたい」。
◆川瀬 堅斗(かわせ・けんと)2002年6月18日、大分県生まれ。23歳。大分商では20年センバツに出場もコロナ禍で大会が中止。同年の育成ドラフト1位でオリックス入団。24年7月に支配下選手契約を結んだ。プロ通算28登板で1勝2敗、防御率4・00。183センチ、93キロ。右投右打。今季推定年俸800万円。