◆北海道六大学野球秋季リーグ戦第1節1日目 北洋大8―4北海道教育大旭川=延長10回=(23日、とましんスタジアム)
開幕し、3試合が行われた。今秋限りでの休部が決まっている北洋大は、道教大旭川に8―4で逆転勝ち。
前身の苫小牧駒大時代に3度のリーグ制覇を誇る北洋大が、総力戦で開幕戦勝利をつかみとった。創部時から指揮を執り、OBの日本ハム・伊藤大海(27)も指導した大滝敏之監督(71)は「きょうは誰がヒーローじゃなく、全員で勝った」と喜びをかみ締めた。
ベンチ入り選手は2~4年の13人。大学の講義で人数を確保できず、夏のオープン戦は2試合のみでリーグ戦を迎えた。投手が野手で出場するなど経験の少ないポジションを守る選手も多い中、5回は3失策と乱れて3失点。逆転を許し、大黒柱のエース右腕・藤田和来(4年=岐阜聖徳学園)も8回途中で降板したが、最終盤に打線が奮起した。
3―4の9回。1死二塁で打席に入った石田は、高め直球を捉えて左越えの同点適時三塁打を放った。勢いに乗った打線は、5安打と犠打、失策、四球も絡み一挙5得点。13人中12人が出場する中、最後はセンターから石田がマウンドに上がり、試合を締めた。
昨年末に休部の方針が伝えられた際にはクラブチームへの移籍も頭によぎったが、「僕たちの代が抜けたら厳しくなる。4年生と最後にいい結果を残そう」と残留を決意。大学野球ラストシーズンはトップバッターと投手の二刀流での活躍が期待されていた。チームは最高のスタートとなり、「一つでも上の順位で、監督、自分たちの最後を終わりたい。野手としても投手としても柱としてやらないといけない」と今後もフル回転を誓っていた。(島山 知房)