◆JERA セ・リーグ 巨人2―4DeNA(24日・東京ドーム)

 巨人がDeNAに敗れ、連勝が3で止まった。阿部慎之助監督(46)は、5回4失点と乱調の赤星を先発ローテから外すことを明言。

首位・阪神を13ゲーム差で追う中、大型連勝が生まれず6月12日を最後に貯金3に届かない現状を、巨人担当・片岡優帆キャップが見た。

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 波に乗れない今季を象徴するような試合だった。勝てば貯金3、負ければ貯金1となる大事な試合。結果は後者で「5割前後の沼」に逆戻り。東京Dには重い空気が充満した。

 先発・赤星が誤算だった。初回先頭の蝦名に四球、盗塁と捕手・岸田の悪送球で1死三塁となり宮崎に先制打を許した。4回は筒香にソロ被弾。5回は岸田の盗塁阻止で2死走者なしとなってから桑原に四球、宮崎に2ランを浴びた。「困ったらど真ん中」を実践できず5回4失点。開幕からローテを守ってきたが、阿部監督は「先発を外れてもらいます」と降格を明言した。状態を慎重に見ながらになるが、蓄積疲労で抹消中の山崎が先発復帰する見込み。

横川も先発調整を継続するが、グリフィンは右膝痛、西舘は右肩痛から復帰のメドが立たない。先発陣は踏ん張りどころだ。

 打線は初対戦のルーキー右腕・竹田の前に5回まで毎回走者を出すも、攻略できなかった。4点を追う5回はリチャードのソロで1点返し、なお2死一、三塁で佐々木の代打・キャベッジが四球で満塁とするも丸が一ゴロ。阿部監督は「あの回ちょっと勝負をかけたんだけどね。あそこでもう1点でも入っていれば流れが変わったんだけど」と積極策も実らなかった。

 2か月ぶりの同一カード3連戦3連勝チャンスを逃した。5日から22日まで16試合連続で「借金1、勝率5割、貯金1」を漂流。23日に勝って2か月ぶりの貯金2としたが、6月12日以来53試合ぶりの貯金3はお預け。勝率5割前後からなかなか抜け出せない。

 今季は114試合を終えて5連勝が1度、4連勝が1度と大型連勝が作りきれていない。勢いを生むために、投手は四球絡みの失点を減らし、野手は対戦の少ない投手相手でも一丸で点を取るしかない。

26日の広島戦(マツダ)からは12試合連続遠征。真価が問われる2週間になる。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)

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