◆和歌山県下高校野球新人戦 ▽2回戦 智弁和歌山12―1初芝橋本(25日・和歌山市紀三井寺)
目を見張る存在感を放った。智弁和歌山の新人戦初戦、「7番・一塁」で出場したのは清水大夢(2年)だ。
自慢の体躯(たいく)をつくったのは白米だ。寮生ではなく、実家から同校に通っている。「毎朝3杯くらい無意識で食べている」。生まれた時は2200グラムの未熟児だったものの、よく寝てよく食べて、ここまで成長した。
父・昭秀さん(45)は同校OB。中谷仁監督(46)とは同級生で、1997年の夏の甲子園決勝ではバッテリーを組み、胴上げ投手となった。「お父さんと同じユニホームを着て試合に出ることが、物心ついたときからの夢だった」と母・亜紀さん。今春のセンバツは決勝の横浜戦に代打で出場したが、今夏はベンチ外。
中谷監督は「打撃にしか期待してない。今後、DHだろうなという見立て」と来春から導入される新ルールを見越し、長打力に期待を寄せた。「一発があるバッターになりたい」。令和のおかわり君は、父が沸かせたあの舞台で特大アーチを放つ。(藤田 芽生)
◆清水 大夢(しみず・ひろむ)2008年9月30日、和歌山市生まれ。16歳。四箇郷小1年から四箇郷少年野球クラブで野球を始め、全国選抜少年野球大会優勝。紀ノ川中時代はヤング和歌山ビクトリーズでグランドチャンピオン大会に出場した。趣味は釣り。50メートル走7秒4。遠投85メートル。