◆イースタン・リーグ 巨人3―4楽天(26日・東京ドーム)
巨人のドラフト1位・石塚裕惺内野手(19)が26日、“本拠地デビュー戦”で適時打を放った。イースタン・楽天戦(東京D)に「1番・遊撃」で先発出場し、3点を追う3回1死一、三塁の第2打席で、内角直球を捉えて左前適時打。
高揚感を力に変えた。初めてプレーする東京Dで、石塚が快音を響かせた。「ファンの皆さんの大歓声で打てました。人生の中で一番大きい声援ですごく楽しかった」。打球が左前へと抜けると、自軍ベンチへ向けて頭上でピース。本拠地初安打&初打点に少しだけ表情を崩した。
3点を追う3回1死一、三塁だった。初回先頭では一邪飛に封じられた早川に対し、1ボールからチェンジアップを2球続けられ追い込まれた。ここで勝負球の内角142キロの直球に体を回転させ、「体が勝手に」と左肘を抜くようにしてさばいた。
恩師の激励に結果で応えた。試合前には母校・花咲徳栄の岩井隆監督が訪れ、ベンチ内で記念撮影。プロ入りから半年以上がたち、たくましさを増した肉体で写真に納まった。同監督から説かれてきた「節目は大事にしなさい」という言葉を守り、「『今日からまた一歩だな』と話してもらった。(適時打も)見てくれていたんじゃないですかね」と成長した姿を届けた。
桑田2軍監督は「さすがですよね。エンドランで走者を進めたり、細かい野球もできるようになってきた。楽しみしかない」と評価した。チームは1点差で敗戦。連勝が7で止まり、石塚は「今度は勝利に貢献できるように。1軍の東京ドームで試合をすることを楽しみに、日々レベルアップしていけたら」。