巨人・田中将大投手(36)が史上4人目の日米通算200勝を懸け、28日の広島戦(マツダ)に先発する。27日は敵地で最終調整。
万全を期した。田中将はマツダでたっぷりと汗を流し、翌日に迫る登板に向けて集中した。「2日前(月曜)に話した通り。いつも通り、登板を迎える感じです」。日米通算200勝へあとひとつ。練習を笑顔で引き揚げ、楽天時代の23年6月14日以来となる広島での先発に備えた。
前回21日のヤクルト戦(神宮)は5回1失点で今季2勝目をマーク。140日ぶりに手にした白星を振り返りつつ「思い返すと、先週のことが何かすごい昔のような感じで。久しぶりの勝ちでしたけど、パッとすぐ『また次』っていう気持ちに自然となっている」と前を見た。
大一番を前に“幸運のサイン”も現れた。自身の練習後に雨脚が強まり一時は落雷が発生。それでも午後6時頃に天候が回復し、球場の左翼後方には二重の虹がかかった。ダブルレインボーは「願いがかなう」「努力が実を結ぶ」など、幸運の象徴と言い伝えられる珍しい自然現象。吉兆も後押しに野茂英雄、黒田博樹、ダルビッシュ有に次ぐ偉業に挑む。
約3か月間の2軍調整を経て、今月7日に1軍へカムバック。久保巡回投手コーチの指導も生かしながら、再昇格後は3登板で防御率1・15とゲームメイクを続けている。苦しんだ時間があったからこそ、戦力として貢献できる日々を待ちわびていた。「1軍でこういうふうに投げられるように今なってきているのは、充実しているなと思う」。チームの勝利を何より最優先してきた男は、さらに先も見据えた。「結果を出し続けてシーズン最後まで走りきりたいなとも思っています」
赤ヘル軍団との対決は3回8安打3失点でKOされた5月1日(東京D)以来。