愛知凱旋イチロー氏　高校女子相手に１４Ｋ完封　１１１球投げ切り「おじさんボロボロ」
松井稼氏をバックに力投するイチロー氏 画像（1枚）

◆ＳＡＴＯ　ｐｒｅｓｅｎｔｓ　高校野球女子選抜０―８イチロー選抜　ＫＯＢＥ　ＣＨＩＢＥＮ（３１日・バンテリンドーム）

　背番号と同じ５１歳で故郷の愛知に凱旋したイチロー氏が、圧巻の完封勝利を飾った。初回は２死球を与えたが、最速１３５キロで毎回の１４三振を奪って１安打シャットアウト。

「ホッとしています」と胸の内を明かした。約２週間前に右肩に違和感を感じて数日間ノースローとなり、自宅のあるシアトルに戻る予定をキャンセル。日本で治療に専念して１１１球を投げ切り、「おじさんたちボロボロです」と笑いを誘った。

　昨年は１０安打３失点だったが、５１歳にして１年前を上回る投球を披露。打撃では５打席目に右前安打を放ち「練習で力尽きたんじゃないかなと思っていたけど、なんとか打ててよかったです」。フリー打撃では松井秀、松井稼、松坂の３氏が１本もサク越えしない中、３３スイングで８本のフェンスオーバー。衰えを知らない日米通算４３６７安打のヒットメーカーは、試合前から観衆を魅了し続けた。

　２１年からスタートした高校野球女子選抜戦。この試合に出場することを目標に高校で野球を続ける選手が増え、「なかなか感慨深いですね」と喜んだ。右翼席では母校・愛工大名電のブラスバンドが演奏。「僕の後輩とはとても思えないくらい品がよかった」とジョークを交えて感謝した。（安藤　宏太）

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