◆侍ジャパンU―18壮行試合 高校日本代表1―8大学日本代表(31日・沖縄セルラースタジアム那覇)
第32回U―18W杯(5~14日・沖縄)で連覇を目指す高校日本代表が大学日本代表との壮行試合に臨み、4番で主将の阿部葉太外野手(横浜)が4打数2安打と活躍。木製バットへの高い対応力を見せつけた。
バットが金属から木製に変わっても、阿部の強打は変わらない。初回2死一塁。大学日本代表の左腕・宮城誇南との勝負だ。スライダーを振り抜くと、打球は右前に転がった。1点を追う3回2死一塁には、今秋ドラフト候補左腕・毛利海大の直球を中前にはじき返した。大学球界屈指の左腕を相手に2安打と躍動。それでも、「3、4打席には右の速い投手に腰が引けていた」と反省を忘れなかった。
壮行試合での高校日本代表の複数安打は史上6人目(この日の2番・藤森海斗で7人目)。うち15年の仙台育英・平沢(ロッテ)、18年の報徳学園・小園(広島)と大阪桐蔭・根尾(中日)、19年の東邦・石川昂(中日=3安打)と4人は、その年のドラ1でプロ入り。
ネット裏の最前列では横浜の村田浩明監督(39)がキャンプ地の北海道・紋別から駆けつけた。「普段から木製で練習しているので、順応できています」と称賛。侍ジャパンの井端弘和監督(50)も「体ががっちりしてますし、大学生と見劣りしない厚みもある」と太鼓判を押した。「世界一へガムシャラにやりたい」と阿部。連覇を目指す日の丸のど真ん中には、頼れる主将がいる。(加藤 弘士)
〇…9回に登板した石垣は最速153キロで球場をどよめかせた。1イニングを2安打1失点、2奪三振。5球で2死を奪ったが、「やはり大学生が一枚上手だった」と、連続二塁打を浴び失点。それでも、最後は4番・松下をカットボールで空振り三振に仕留めた。小倉監督は抑えでの起用について、「任せていきたいなと思います」と説明。右腕は「大学生の圧力を感じた。